産後クライシスは誰にでも起こりうる?産後半年について夫と振り返ってみた

子育て

出産直後に夫婦中が急速に悪くなる現象として、「産後クライシス」という言葉があります。

家族が増えて子育てが始まると、今までと生活が一変するのですから、産前の夫婦仲がどうあれ、夫の側にも妻の側にも乗り越えなければならない変化があります。

そう考えると、「クライシス」とまではいかずとも、新しいやり方を家族で見出すまでに、ある程度の衝突や困難を感じる場面とというのは、どんな夫婦にでも起こりうるのではないか、というのが実体験を経ての感想でした。

そこで、産後半年について、乗り越えねばならなかった具体的な壁や、その過程が大変だった要因について、ざっくばらんに夫と振り返ってみました。

赤ちゃんの扱いは、慣れるまで難しい(=プレッシャーがかかる)

夫も著者も共通して感じていたのは、「赤ちゃんの扱いは、難しい(扱うのにプレッシャーがかかる)」ということ。

産まれたばかりの赤ちゃんは小さく首も座っていないですし、衛生状態にも気を付けなければ抵抗力も強くありません。始めの内は抱きかかえるだけでも緊張します。

ましてや沐浴をしたり、体をふいてあげたり、授乳のために移動させたり、等、触るたびに緊張の連続です。例えば、授乳の後には肩に抱えたり、腕で抱えてゲップをさせてあげますが、ゲップのために抱えてトントンする時でさえ、苦しくないか、首が安定しているかなど、当初は恐る恐るやっていました。

慣れるまではひたすら練習するしかないのですが、子供の命がかかっていると思うと、当然に大きなプレッシャーになるのですね。本当にこの時期は、「今日も生きていてくれてありがとう」と毎日思うものです。

また、赤ちゃんは不快な感情を泣くことでしか表現できないので、何かが問題だったとしても、(何かが問題なのかも)分からないというのがあります。

例えば授乳中に泣いてしまった時、ポジションが悪いのか、母乳の出が悪いのか、単に飲みたくないだけなのかなど、原因が分からない場合も多々あります。

そんな時、じゃあどうすればいいのか、というのは、色々試してみる以外、ないのですよね。

ある夜、突然泣き始めて一向に泣き止む気配がない時、おむつを替え、授乳をし、抱っこしながら歩いて、と一つずつ試してようやく寝付く、ということもよくありました。

母親だろうと父親だろうと、どうすればよいのか分からない状況で不安やストレスを感じるのは、当然ですよね。

「お世話の仕方」は年々進化しているが、浸透しているとは限らない

子供のお世話に関してもう一つ大きな壁だったのが、子供のお世話に関しての研究は年々進化しているけれど、広く指導されているお世話の仕方がその進化に則っているとは限らない、という点です。

特に、周りからアドバイスや助けをしてもらっている場合には、その人の経験に基づくアドバイスやサポートであることが多く、病院で教わったことと違う、ということは多々ありました。

一番躓いたのがやはり授乳の方法。授乳は基本赤ちゃん主導で、赤ちゃんが欲しがるだけあげる。欲しがるのであれば頻回授乳になっても良い。というのが現在勧められている方法だということを知るまで、我が家は泣きまくる赤ちゃんに困惑する日々でした。

今思えばなんということはないのですが、当初は教えてもらった通りにやらなければ、と神経質なってしまったのでしょう。途中でラクテーションコンサルタント(自宅に来て授乳の仕方をアドバイスしくれるコンサルタントの方)の方に相談し、姿勢や頻度、母乳が出るようになるためのエクササイズや準備についてアドバイスをもらい、軌道に乗っていきました。

何かがうまくいかないと感じた時は、セカンドオピニオンを聞いてみるのは、一つの選択肢かもしれません。

母体はすぐには回復しない

退院して自宅に戻ったからといって、体調が完全に回復したということではない、というのを日々通関していました。悪露ももちろんまだまだ続くし、傷口が痛くてうまく座れない日々もまだまだ続きます。そんな中でも、子育ては続いていく。

何より予想外だったのが、産後数週間経ってから出てくる後遺症や、数か月たってから出てくる影響もあるということ。よく調べると、人によっては回復まで半年や1年かかることもあるとか。

日々の生活に支障をきたすというのはもちろんのこと、回復がなかなか見えない状況というのは、精神的にも不安になりますよね。

睡眠時間が減る、疲れが取れない

特に産後初めのうちは授乳も頻繁にありますし、おむつの交換も頻繁に必要になります。寝るのが上手でない赤ちゃんであった場合には、さらにそこから寝かしつけに30分、1時間と毎回かかることに。。。自分自身の睡眠時間を確保するのは当然簡単ではないですよね。

短い睡眠時間で何日もやりくりしていると、当然疲れを取りきることも難しく、毎日疲れた状態で過ごすことになります。夫婦で会話するのもままならない、なんてことも起こりえますよね。

著者自身、夜中の授乳中に寝落ちしかけ、ヒヤリハットを経験したことが何度もあります。最終的には授乳しながらおしゃぶり昆布をがしがしかじって寝落ちを防ぐ、ということをやっておりました。

ホルモンの影響

産後クライシスの要因としてよくあげられるホルモンの影響ですが、正直あったのかなかったのかよくわかりませんでした。

あったかもしれませんが、1-4の上記の影響が大きすぎて、あまり感じなかったかもしれません。

例えば子供に関する事故や事件などのニュースに過敏に反応したり、ということはありましたが、それが具体的に日々の生活にまで影響していたか、というのは具体的には感じなかったように思います。

最後に:産後クライシスにならずとも、衝突や困難を感じる場面は誰にでも起こりうる。だから。。。

初めての育児の場合は特に、赤ちゃんのお世話になれるまでに時間がかかりますし、母体の状態もあらかじめコントロールできるものではありません。

そう考えるとクライシス、とまではいかずとも、夫婦間の衝突や、子供のお世話に困難を感じる場面は誰にでも起こりうるのではないかと思います。

産後の半年を振り返って、夫婦がぶつかる壁を乗り越えるために、

  • 休息が何より大事。休める時間を見つけたら休息を最優先してすかさず休む
  • 周りの助けが得られるなら、遠慮せずに甘える(掃除や、洗濯、食事の準備など)
  • デリバリーやクリーニングサービスなど、利用できるのであれば思い切って利用する
  • 何かお世話の仕方がうまくいかない時は、セカンドオピニオンを求めてみる

子育ては、ピークで大変な状況が永遠に続くわけではないので、必要な時は可能な範囲で人に甘えたり、サービスを利用して、乗り切っていくのも一つの方法だと思います。

産後の半年は心身ともに大変な時期ですが、困難な時期を共に乗り越えることで、パートナーとの信頼関係がぐっと高まるチャンスにもなります。

本当に大変な時期を二人で乗り切ることで、絆を深めるきっかけにしていってくださいね。

では、また!

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