ヨーロッパの大企業で見たパパ・ママたちの働き方 

仕事・キャリア

2018年に中央ヨーロッパ・チェコに移住し、西ヨーロッパに本社のある会社の現地法人で働くようになった著者が、これまで見てきたパパ・ママの働き方について書きたいと思います。

あくまで体験談ですが、日本との違いや共通点など、面白い点も沢山ありましたので、読んでみてください。

前提の違い

まず、具体的な働き方を見ていく前に触れておきたいのが前提の違いです。

  • そもそも、ヨーロッパの会社では、残業を前提とした仕事の仕方はほとんどしません。定時を過ぎると(過ぎてなくても仕事が終われば)早々に退社します。
  • そして、それを可能にしてるのかな、と過去に東京で6年総合職で働いていた著者が主観的に感じている違いは、仕事の回し方が違う、ということでしょうか。どういうことかと言いますと、ヨーロッパは即戦力採用で、皆ある程度自分の付いているポジションの業務を自律的にこなせます。(もちろん必要に応じてダイレクションやアドバイスをお願いすることはあります。)
  • 指示や説明の時間が短く、例えば資料作成でも最低限のみ作り、余計なものを作らない、というのは傾向としてありました。補足があるなら口頭で、ないし必要が出てきてから、というスタンスですね。
  • 終業後の社内の飲み会などは滅多にありません。新入社員が入ってきて懇親会、クリスマス会、など限られた機会のみです。
  • 同僚との間のメールであれば、コミュニケーションがかなりフランクで、定型文が省かれることも多いです。

働き方

  • 特にマネジメントの方に多いのですが、優先順位の見直しがガンガン入ります。普段から忙しいのですが、それにも増して子供のお世話も、となると、必然的に優先度が低いものはどんどん後ろに回していきます。
  • 子供を会社に連れてくるということも時々あります。電話会議に出ながら会議室でベビーカーを押している同僚を見た時は、びっくりしました。
  • オンライン会議だと、赤ちゃんをあやしながら出ることもあります。ニュージーランドの議会でそういったシーンが以前取り上げられていましたね。ちょうど夕方ママが夕飯作ってる間、パパがリモート会議で赤ちゃんを抱っこしているなど、見ていてこっちが微笑ましくなることもしばしば。
  • お迎えなどで早く出る時には遠隔で車の中から会議に出ることはよくあります。最近は日本でもパパがお迎えで早めに帰る、というのも聞くようになりましたね。
  • 同様の理由で、夜、寝かしつけてからメールの返信が来たりもします。この辺も、日本でも同じですね。

バックアップや復職について

産休・育休のバックアップとして短期の契約社員の方が入ることもしばしばあります。

カウンターパートでバックアップの人と何人か働いたことがありますが、基本的に即戦力採用なので、あまりそれで影響が出ることはありませんでした。数日で引き継ぎ、必要に応じて数日シャドーウィングがありますご、そんなところです。

そしてこの短期の契約の方は、期限が来ると恐ろしいほどさらっと切り替わります。


女性で復職する方の中には、早く職場に戻りたがる人も多い印象です。理由は単純に収入面もあるようですご、それだけでなく、キャリアに対する向上心の強さも感じるのがヨーロッパらしいと思います。

半年で職場に戻ったフランス人の同僚に、「早く子供を預けることに不安はないか」と聞いてみると、「共に過ごす時間も確かに大事だけど、私たちはコミュニケーションの力を信じている。だから子供は大丈夫。」ときっぱり言っていたのが印象的でした。流石フランス人だわ、と思いましたが、この辺は子供の様子を見ながら判断してもいいのかなと思いました。

最後に

子育てと仕事を両立するのは簡単では無い、という点はヨーロッパも日本も同じ。毎日がバタバタのようです。

ただ、周りの理解があり、周りもそれを当たり前に受け入れて対応することで、子供のお世話がある人もない人も特に意識することなく一緒に仕事しているなぁ、というのが実感でした。

では、また!

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